本能の力 [by 戸塚 宏 (著)]
本能の力 戸塚 宏 新潮社 2007-04 posted at 2008/01/17 |
★━━━こう思ったら読め!━━━━━━━━━━━━━━━━★
『更正させるとはなんですか?』
戸塚ヨットスクール校長のお話です
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☆気になったキーワード
『監禁』 『進歩の鍵』
『経験の重要性』 『本能』
★━━━━本の著者に聞きたいこと━━━━━━━━━━━━━★
『変化させるのが難しいものを変化させるとは?』
人を変えるのは相当難しいですから
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☆本から得た気づき
━━━━━━あらすじ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼『相手の進歩を目的としていること』
▼『ソフトウエアとハードウエア』
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
▼『相手の進歩を目的としていること』
戸塚ヨットスクールという言葉を聞くと、「体罰」という
キーワードが浮かんでくる人も多いかも知れません。
あの事件がおこったのが、もう20年も前だとは気がつきませんでしたが。
その「体罰」という言葉を問われると、著者はその定義について
「相手の進歩を目的とした有形力の行使」であるとします。
ですから、自らがイライラしてその発散のために
有形力を行使するのは「体罰」ではなく単なる「暴力」であると
いうことなのです。
実際の事件の際に、どうだったのか?ということに関しては
情報がありませんのでここで、論評することはしません。
ただ「定義」という意味においては、間違っていないと感じます。
「体罰」という言葉ではなく「相手の進歩を目的とした有形力の行使」
という言葉がです。
ゴールを知らない人に、ゴールの方向に向かって進んでもらうことは
非常に大変なことです。
それを、言葉を尽くして説得すればいいというかもしれませんが
実際にはそのような時間や資金の余裕がない場合があります。。。
すると。。。。。どうにかして進む必要があり
そのときに、組織としての命令として進んでもらうのもあるいみ
「有形力の行使」といえるのではと思うからです。
#体罰と違い、実際の体への力の行使があるわけではありませんが。
このとき、必ず必要なのは「自分にゴールが見えているかどうか」の
確信を持っていることではないでしょうか。
相手の進歩を目的とする以上、その進むべき方向が見えていて
正しいと判断できなければ、それは本質から外れてしまうからです。
人間は感情として本能から「快適を追求し、不快から逃れる」
という行動を取ります。
なんらかの有形力の行使を受けると、その不快状況を逃れるという
目的行動から、成長への道を知らず知らずのうちに進んでいく
という流れができるわけです。
ということは。。。。正しい方向性に進んでいるのであれば
有形力の行使は決して必要ありません。
そのことは決して忘れてはいけないことです。。。
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▼『ソフトウエアとハードウエア』
本著の中で、戸塚さんは「本能と理性の関係について、
私はよくコンピュータになぞらえてソフトウェアと
ハードウェアという言葉で説明をします」
と書かれています。
ハードとは、動物本来に備わっている本能であり
基礎的な精神力であるというのです。
逆にソフトは、本来備わっているこの本能を
コントロールするための技術であり、
理性・習慣・クセなどです。
パソコンにおいてもソフトとハード、どちらが欠けても動きません。
もちろん、人間からも本能か理性の片方を取り除いて
しまったならば、まともに動作しなくなるでしょう。
これまでの教育においてはこの理性=ソフトの側を
いかにして鍛えるか?ということに重点が置かれてきたのですが
戸塚さんが危惧するのは「本能=基礎精神力」が
揺らぎはじめていないか?ということなんです。
たとえば遊び。
私たちが子供の頃は、木登りをしたり
男の子であれば「秘密基地」をつくりあげたりして
自然の中で遊び回っていた人も多いのではないでしょうか?
#一応、首都圏といわれるところにすんでいました(笑)
すると、あるいみいろんな「危険」にもであったりして
それを回避するような本能というものを鍛えていくことが
できた環境があったのですが
現在では、子供を外で遊ばせるのは自然の危険のみ成らず
人為的な危険要素(=誘拐、いたずらなど)があって
それもままならなくなってしまっている。
そんな環境にいるため、この基礎精神力を鍛える
チャンスがなく、「ハード」の部分がおかしくなってきているのです。
すると。。。いくら「ソフト」を鍛えることを
視野に入れて改革を行っても、片手落ち。
壊れている方を直してあげないと、全体としての整合性が
とれなくなってしまいますよね。
この点は、これから先非常に憂慮すべきことでしょう・・・。
★━━━この本を読んで自分が決意したこと━━━━━━━━━★
『相手の進歩を目的とすること』
人の行動をなんかしら変えようとするならば
★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★
本著については、いろんな評価がなされています。
Amazonのレビューを見るだけでも、まっぷたつに評価が
分かれていますからね。
エンビジでとりあげようかどうか?については
非常に迷うところもありました。
私、自身は「相手の進歩を目的とした」というところに
ひかれるところが多分にあって
今回取り上げることにした次第です。
昨日のセミナーでもお話しさせていただきましたが
基本的に人は現状維持を選択する、という本能があります。
ですからこそ、何かを変えよう!というのは
非常に難しいこと。
それを、説明尽くで納得してもらうのか?
それとも、一つ高い立場からゴールを見据えて
相手のためを思って、変わってもらうのか?
そのどちらが正しいのかどうかは
ケースによって大きく違ってくるはずですからね。
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